Notesからkintoneへのアプリ移行事例
- 大陽日酸株式会社様 -

グループ企業53社が利用する業務基盤をkintoneで構築
伴走支援によりアプリ開発の内製化が進み、業務効率化が促進

導入事例

Notes移行サービス
(Garoon・kintone)

・キーワード
Notes移行 / kintone導入 / 伴走支援 / テンプレート展開 / 掲示板 / ワークフロー / ライブラリ / 業務効率化 / コスト削減 / 内製化 /

企業

大陽日酸株式会社様

大陽日酸株式会社様


・業務内容
エレクトロニクス窒素や材料ガスから関連装置まで、トータル・ソリューションを提供。

大陽日酸株式会社 様経営企画・ICTユニット ICTマネジメント統括部 業務デザイン部長 伊左治様、
同部 デジタルコミュニケーション課長 丸山様、
同部 デジタルコミュニケーション課 神野様
大陽日酸システムソリューション株式会社 ソリューション本部 副本部長 須永様、
同本部 グループICT促進部クラウドサービス課 佐々木様
※本ページの掲載内容は導入当時の情報となります


背景・課題

旧IBM Notes/Dominoの老朽化に伴い、新たな業務基盤の構築を目指す

大陽日酸株式会社様では、業務基盤として旧IBM Notes/Domino(以降、Notes)を長年活用してきたが、製品の老朽化に伴い新たな業務基盤の構築に着手することになった。 これまではNotesに機能を集約したものの、扱えるメンバーが限定され属人化してしまったことが課題となっていた。また、既存のNotesではモバイル環境での対応が困難だったことから、業務の効率化も視野に入れ、モバイルで利用しやすい環境も意識した業務基盤を目指すことになった。
今回は、グループ内のICT化推進を担っている、経営企画・ICTユニット ICTマネジメント統括部の伊左治様、丸山様、神野様と、グループ内での情報システム機能会社としてICTシステムの導入から運用保守までを担っている大陽日酸システムソリューション株式会社の須永様、佐々木様の計5名にお話を伺った。

伊左治様は、「Notes脱却をテーマに、新たな環境では機能をすべて集約せずに、さまざまなソリューションを組み合わせることで長所を活かせる環境を目指しました。」と当時を振り返る。

kintone全社利用に向けたガバナンス策定で組織的な管理・運用を実現伊左治様

kintoneを選定した理由

kintoneのアプリは開発しやすさやメンテナンス性の点で評価が高く、
長年使用してきたNotesDBと考え方が似ていた

須永様は、「UI含めた作りやすさを考えた場合、ドラッグ&ドロップで視覚的に作っていけるkintoneであればアプリ移行も可能だと考えました。」と振り返る。また、kintoneアプリの粒度がNotesDBのように1DB・1アプリに近い感覚を持つ点も、kintoneを評価したポイントに挙げている。

さらに、高度に作り込んだことで複雑化したNotesDBの反省から、ある程度同じ目的のものは汎用的なアプリを作成し提供することを方針として掲げた。アプリ制作を行っている佐々木様も「ベースのアプリを複数作成し、コピーして配布するような形で移行を進めていくことができました。kintoneであれば、今後もスピーディーにアプリを展開できるイメージもつきました。」と評価する。メンテナンス性を考慮してできるだけ長く使っていける仕組みづくりを進めていったという。

kintone全社利用に向けたガバナンス策定で組織的な管理・運用を実現須永様

導入のポイント
導入のポイント

汎用的に作成されたテンプレートをベースにアプリ展開を加速、
掲示板やワークフローアプリを運用

kintone全社利用に向けたガバナンス策定で組織的な管理・運用を実現

  • グループ企業53社、社員約8,000名のエンタープライズ規模の業務基盤としてkintoneを導入
  • Notesの反省から、汎用的なアプリを制作しテンプレートとして提供することで、導入後もスピーディーなアプリ展開が実現
  • ワークフローの大部分をkintoneに集約し、稟議申請などの業務を効率化
  • 伴走支援を受けることにより少人数でシステム移行を完遂

現在は、同社を含むグループ企業全体で8,000名を超えるユーザーがkintoneを活用しており、試験的なものも含めて700ほどのアプリを運用している。佐々木様は、「業務アプリの目的に応じて20ほどのテンプレートを用意しています。基本的な運用はテンプレートをベースに行い、汎用的なプラグインを複数導入したうえで、現場の要望に応じてアドオン開発によるカスタマイズも実施しています。」と説明する。主に、掲示板や各種ワークフロー、改版機能が備わったライブラリなどのアプリが活用されている。神野様は「本社や支社の押印申請の書類を何度も往復させることなく契約まで進めることができ、印紙不要で契約先との契約業務を完了させることができています。」と説明する。

Notes移行からkintoneの定着化を伴走型で支援

当社は、Notes移行からその後のkintone開発支援まで『アドバイザリー』という伴走型の支援を実施した。現在も、お客様だけでは不足しがちな内部リソースを補完するべく、開発やプラグイン提供、展開支援など幅広いサポートを行っている。

須永様には「Notes移行プロジェクト当初から継続して参画いただいているコムチュアのご担当者もおり、強力なパートナシップを結んで支援を行っていただいています。実現したいものの知見がない部分に対して支援いただいており、とても助かっています。」と評価いただいている。

機能紹介

掲示板アプリ

グループ企業ごとに掲示板を設けており、それぞれ閲覧権限を設定したうえで情報共有を行っている。

判取台帳アプリ(電子契約連携あり)

部署をまたいで押印が必要な契約書を、kintoneのワークフローで申請承認を行い、電子契約の仕組みと連携させた。
ワークフローについては、異動届や交通費精算の変更など総務的なものから、金額ごとに承認者が変更になるような購買承認など様々なものがあり、社内手続きに必要なワークフローの大部分はkintoneで行っている。

サービス紹介

Notes移行サービス(Garoon・kintone)

Notes移行サービス

詳しくはこちらをご確認ください。

アドバイザリー支援

  • 最新技術動向の収集
    毎月情報交換会を開催し、新たなプラグインや新機能の情報を定期的に提供します。
  • 知見の活用とノウハウの蓄積
    要件に対する技術的な実現方法などの当社の知見を活用いただくことで、お客様もノウハウを蓄積することができます。
    ※お客様との協創により、電子契約サービスとの連携などの新サービスが実現した事例もあります。
  • 開発メンバーの柔軟な割当
    従来の請負型や案件ごとの契約では、都度開発リソースを確保するため、着手開始までに時間がかかります。 開発パートナー契約を締結することにより、範囲内で案件に柔軟に開発リソースを割り当て、案件をスムーズに進めることができます。
  • お客様環境や設計などの理解を踏まえたご提案
    お客様環境やシステム設計を熟知したうえで最適な提案をすることができます。また、改修時の影響範囲の特定もスムーズに行うことができます。
  • 密なコミュニケーション
    お客様とは、kintoneアプリ上で技術課題や案件情報の共有を適宜行います。

ユーザ部門の課題解決支援・アプリ作成支援でスキル定着


導入後の効果

グループ企業53社が利用する業務基盤の確立により、グループ全体の業務効率化を実現

テレワークの促進

テレワークの促進

外出先、自宅、スマホからの業務が可能となり、テレワークへの移行もスムーズに行うことができた。

内製化の環境整備

内製化の環境整備

アプリテンプレートや汎用的なプラグインを活用し、現場担当者でもアプリ開発ができる環境になった。

業務効率化とコスト削減

業務効率化とコスト削減

グループ企業ごとの掲示板アプリによる情報共有や、紙で行っていたワークフローの大部分をkintoneに集約することで、業務効率化が実現した。また、契約書管理アプリにおいては、収入印紙や紙保管スペースが不要になり、1年あたり400万円程のコスト削減が実現した。

Notesからkintoneへの移行を早期に実現できたことで、コロナ禍でテレワークを余儀なくされたときも、スムーズにテレワークへ移行できたことは何よりも大きい成果だという。丸山様には「開発のしやすさから、移行コストは大きく抑えることができました。kintone以外であれば相当コストがかかっていたはず。」と評価いただいた。アプリをシンプルにテンプレート化し、簡単にコピーできることで、展開のスピードも迅速だったとその効果を実感している。

伊左治様は「今やkintoneが業務基盤の標準となり、モバイル対応でどこからでも業務を進めることができるようになっています。何か新たな業務が発生した際はkintoneで作りたいという声が上がるほど。専用ツールでの業務でも、承認データだけをkintoneに持ってきて承認したうえで、結果だけ専用ツールに返して欲しいなど、 kintoneがとても浸透しています。」と評価も高い。佐々木様には「グループ内で異動される方が多く、新しい赴任先でも前の会社で使っていたkintoneアプリを使いたいという声がよく上がってきます。グループ全体で100社を超えていることから、自然とkintoneをグループ全体に広げていくことができています。」と展開のしやすさについて評価いただいた。神野様には「アプリやレコード、フィールドと分かりやすく表示されており、分岐も複雑でないため、直感的に操作しやすい。マニュアルも各部署で作ってもらってはいるものの、マニュアルを見なくても使っていけると好評です。」と評価いただいた。

社長をはじめとする経営層も含めてkintoneを活用しており、順調に活用が進んでいる状況だ。伊左治様には「多くの方から評価いただき、いいものを選んで良かったと正直に思っています。」と評価いただいた。

佐々木様

今後の展望

グループ企業全体への展開を進め、ワークフロー機能の拡充も目指す

今後については、グローバル含めたグループ全体へのkintone展開を進めていきたいという。丸山様には「国内から海外に向けてクラウドサービスを展開するものの1つとしてkintoneを考えています。」と語った。

丸山様

神野様には「現場からの要望に対して、別のアプリで考えていた部分をできる限りkintoneでできるようにしていきたい。その意味では、把握できていない機能をしっかりと吸収し、いろいろ試していきたいですね。」と、意欲的に語った。

神野様

さらに、ワークフロー部分だけをkintoneで実装していくことも進めていきたいところだという。須永様には「セキュリティ要件が高まっているなか、持っているデータをインターネット上に出していくこと自体が難しい場面も。承認フローだけkintoneで簡単に実装できれば、重要なデータは中で持っておき、外でやる部分だけをkintoneに切り出すなんてことを当たり前のように提供できればと考えています。」と語った。

伊左治様には「ユーザに対しても、kintone道場の開催によって扱えるメンバーを増やしていきながら、必要に応じて現場の権限を解放していくことで、現場でも開発や修正をしていけるような環境整備を進めていきたいです。」と語った。

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